おかげさまをもちまして
2024年の公演は終了いたしました
2025年の公演が決まりましたら
こちらでお知らせいたします
平家琵琶で聞く平家物語
最期の海、壇ノ浦。
雲上の龍下つて海底の魚と成り給ふ
大梵高台の閣の上釈提喜見の宮の内
古は槐門棘路の間に九族を靡かし
今は船の内波の下にて
御命を一時に滅ぼし給ふこそ悲しけれ
あの日の景色 あの時の声
今は見えないざわめきを
集めて語る最期の海、壇ノ浦。
【この演奏会について】
鎌倉の古民家で平曲(平家琵琶の伴奏で『平家物語』を語るもの)を、一部現代語訳と共にお聞きいただく小さな演奏会です。素朴な平家琵琶の音色と語りの声、季節ごとに終わりと始まりが交差する草花、部屋のすぐ横を通り過ぎる江ノ電。この場所で感じる様々な命の躍動を、800年前に合戦をした人々の命の躍動に重ね合わせます。
2024年開催の平家琵琶で聞く平家物語|最期の海、壇ノ浦。は「かながわ県民文化祭参加プログラム」です。
【最後の海、壇ノ浦で語る平曲】
時間および構成の都合上、平曲全てを演奏するものではありません。
物語によっては一部のみになりますので何卒ご了承ください。
平家物語巻第十一『壇浦合戦』
壇ノ浦では、源氏と平家が天にも地にも響き渡るほどの鬨の声を上げました。平知盛は舟の甲板に立ち、「天竺・震旦にも我が日本にも並びなき名将・勇士といえども、運命が尽きればどうしようもない。しかし名は惜しい。命をいつのために惜しむのか。軍は今日限りだ」と兵たちを鼓舞します。
『壇浦合戦』現代語訳あらすじ全文はこちら
https://morinorijapan.com/tale-of-the-heike/dannourakassen
平家物語巻第十一「遠矢」
源氏の和田小太郎義盛が平家の勢力に向かって次々に矢を放ちます。船に刺さった矢を平家方の仁井紀四郎親清が射返しました。源平の兵たちは命も惜しまず攻め戦いましたが、源氏は安徳天皇と三種の神器があるため手が出せません。すると、白雲のようなものが空に漂ってきました。
『遠矢』現代語訳あらすじ全文はこちら
https://morinorijapan.com/tale-of-the-heike/touya
平家物語巻第十一「先帝御入水」
平家の舟を源氏が次々と制圧していきます。平知盛は最期を感じ、御座舟の掃除を始めました。二位尼は「私は女であっても、敵の手にはかかりません。帝のお供に参ります」と言い、安徳天皇を抱いて海に進みます。
『先帝御入水』現代語訳あらすじ全文はこちら
https://morinorijapan.com/tale-of-the-heike/senteigojyusui
平家物語巻第十一「能登殿最期」
能登守教経は義経の顔を知らなかったため、立派な甲冑をまとった武者に次々と攻撃を仕掛けます。幸運にも義経の舟に乗り込みますが、義経は味方の舟に飛び移ってしまいました。教経は追うことができず、武器や兜を海に捨て「我こそはと思う者はここに来て、おれと組み合って生け捕りにしろ」と両手を広げます。
『能登殿最期』現代語訳あらすじ全文はこちら
https://morinorijapan.com/tale-of-the-heike/notodonosaigo
平家物語巻第十一「内侍所都入」
軍の終わり。海上には赤旗や赤印が切り捨てられ、まるで龍田川の紅葉が嵐で吹き散らされたように。白波は薄紅に染まります。
※演奏会では冒頭のみとなるため『内侍所都入』現代語訳あらすじ全文はこちらに掲載していません